ゆるやかに抱きしめて

 

華道の家元の孫である湊は、隣に住んでいる家族と親しくしていた。
その長男で高校生の大地と、ある時同居をすることになるという場面から話は始まります。
家元の孫と言いながらも、湊は自分で何も出来ないぐうたらな男。
仕事はこなせるけれど、朝が弱くて大地に支度の世話までしてもらっていた場面では思わず笑ってしまうほどです。
大地は湊を好きだと好意をよせますが、湊はそれが恋愛感情ではないと勘違いをしてしまいます。
気持ちの整理がつけられない湊に、大地が「1日1回のハグだけ」という約束をしますが、刷り込みのように毎日しているせいでハグが無いと落ち着かない湊に、
もしかしてわざとだったのかなと大地の腹黒さが少しだけ垣間見えた気がします。
女性と歩いている大地を見てしまった湊が自分の気持ちに気付く場面では、その後の湊の動揺が面白いくらいにあからさまで可愛くて、思わず笑ってしまいます。
大地のキスひとつにしても、湊への照れや愛情が伝わってきて、相手を思いやる言葉や行動にキュンキュンします。
想い合って幸せになりそうだったのに、大地の父親から距離を置いて欲しいと頼まれた湊が大地の将来の為に身を引く所は切なくなります。
大地を想っているからこそ自分のせいで台無しにしたくないという気持ちと、でも大地が好きで一緒に居たいという気持ちが苦しくてもどかしくて、
泣きながら読んでいました。それでも好きだと真っ直ぐに伝えてくる大地の気持ちも、とても涙溢れるシーンでした。
行為中に甘えて来たりする大地が年下らしくて可愛いのに、いざ湊を抱く時の大地が物凄く男らしくて、そのギャップにキュンとします。