望むべくもない

 

女性関係がだらしない住善と、そんな彼の世話をやく幼馴染の篠元。
篠元は住善の側にずっといて、彼の性癖をずっと見守ってきた。
叱ってばかりだったが、それは全て住善が好きだからという想いのためだった。
ある時合コンでバッタリ出会ってしまった2人が、微妙な空気になってしまいます。
女の子をお持ち帰りしようとした住善に篠元が手を引いて連れ帰るのですが、そこの真っ直ぐさといったら驚くものがありました。
好きだという気持ちを隠すBL作品が多い中で、この作品の篠元は早々に自分の気持ちを言ってしまいます。
でもそれは告白とは違って、好きだったけれど言うつもりがなかったという言葉なのが逆にリアルでした。
住善と離れる事を覚悟したうえでの言葉に、住善もようやく自分の気持ちを知って結ばれますが、
後はイチャイチャするのかと思いきやそこも一筋縄ではいきませんでした。
考え込みすぎる篠元の性格が、付き合っても変な方向に空回ってしまうのが読んでいてとてももどかしかったです。
好きな人に心配をかけたくない、無理してほしくないという深い愛情があるのに、それがうまく伝わらなくて誤解をされてしまって胸が苦しくて涙しました。
初めはリードしていた住善だったのに、段々と篠元にペースを崩されヘタレになっていく様を読んでいると、不謹慎ながらも住善の自業自得だと思ってしまいました。
けれどどちらも深い愛情で相手を思いやる姿がとても素敵でした。
繊細で切ないラブストーリーなら、この作品がお勧めです。